「マイホームを買うなら、やっぱり新築。だって資産になるから」
家探しを始めたばかりの頃、私も妻も、漠然とそう思っていました。でも、いろいろな物件を見て、不動産の仕組みを調べていくうちに、ある冷酷な事実に突き当たりました。
それは、「新築住宅は、鍵を受け取った瞬間に、その価値が数割も下がってしまう」という現実です。
前回記事はこちら:[02] ローンに縛られない「家計のルール」
1. 「新築プレミアム」という見えないコスト
なぜ、新築は買った瞬間に値下がりするのでしょうか?
そこには、物件そのものの価値とは別に、広告宣伝費やモデルハウスの維持費、営業マンの人件費などが「新築プレミアム」として価格に乗せられているからです。
私たちが支払う数千万円のうち、かなりの割合が「新築という特別な体験」のためのコスト。 投資や家計の効率を考えると、「買った瞬間に2割、3割と資産価値が目減りするものに、一生のローンを背負うのはリスクが高すぎるのではないか?」という疑問が、頭から離れなくなりました。
2. 「35年後の価値」を想像してみる
もし35年後、子どもたちが独立して、自分たちのライフスタイルが変わったとき。
「この家を売って、もっとコンパクトな住まいに移ろう」と考えたとします。
その時、ローンの残債(残っている借金)よりも、家の売却価格が低くなってしまっていたら……。 それは「資産」ではなく、動くこともできない「負債」になってしまいます。
特に、人口減少が進むこれからの時代。 「新築だから将来も安心」という神話は、もはや通用しない。そう感じた私たちは、建物そのものの新しさよりも、
「時間が経っても価値が下がりにくい場所や仕組み」を重視するようになりました。
3. 「自分たちにとっての100点」を探して
もちろん、新築には素晴らしいメリットがたくさんあります。
最新の耐震基準や、誰も使っていない真っさらな空間は、何物にも代えがたい魅力です。
でも、わが家にとっての100点は「新しさ」ではありませんでした。
- 教育費をしっかり準備できること
- 将来、自分たちの老後の蓄えに困らないこと
- 家族で美味しいものを食べ、旅行に行けるゆとりがあること
これらの「家族の幸せ」をすべて満たすためには、新築のキラキラした魔法にかかるのではなく、
「すでに価格が落ち着いている中古物件を、自分たちの手で価値あるものに再生させる」
という道が、一番の近道だと思えたのです。
次のステップへ
「新築ではない」と腹をくくった私たち。 しかし、中古物件の世界は、新築以上に「目利き」が難しい場所でした。次に見えてきたのは、理想の条件を満たす中古物件を探し抜く、宝探しのような日々の記録です。
次回の記事: [04] 中古物件という「宝探し」の日々:家族の笑顔を守る場所を求めて
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