繰り上げ返済はもったいない?あえて多めに借りて資産を増やす新常識

家計とお金の整え方
「このサイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。」

「住宅ローンという大きな借金を抱えているのは、毎月なんだか落ち着かない」

「手元にお金が貯まったら、まずは繰り上げ返済をして、一刻も早く支払いをラクにしたい」

もしあなたがそう考えているなら、少しだけ立ち止まって考えてみませんか?その「真面目で素晴らしい」決断が、実は将来おうちに残るはずだった大切な資産を、知らず知らずのうちに大きく減らしてしまっているかもしれないからです。

私は現在40代の会社員です。普段から仕事の影響もあり、物事の効率や数値を細かく計算して、一番手堅い方法を探すのが得意な性格をしています。その私が2025年に築16年超の中古住宅を購入した際に出した結論は、「物件の価格に約1,000万円上乗せしてフルローンを組み、繰り上げ返済は1円もせず、手元に残した現金をすべてアメリカ株などのインデックス投資に回す」という戦略でした。

なぜ、あえてローンを多めに残すことが「家族を守る正解」になるのか。なぜ、焦って繰り上げ返済をすることが「もったいない」のか。一般的なマネー誌ではなかなか語られない、家計の効率を最大化して資産を賢く増やすためのヒントを、分かりやすく徹底解説します!

1. 住宅ローンは「重荷」ではなく「国がくれた特別な切符」

まず、住宅ローンに対するイメージをガラリと変えてみましょう。 住宅ローンは、クレジットカードのリボ払いや消費者金融の借金とは歴史的な背景がまったく違います。

もともとは戦後の激しい住宅難の時代に、国だけの予算では家を建てる手が回らなくなったことが始まりです。そこで国、銀行、そして建築業界がタッグを組み、個人の支出(お財布)を使って国全体の住宅を効率よく増やしていく方針をとりました。そのために、国が本気になって「これでもか」というほどの破格の優遇措置を盛り込んで作り上げた特別な制度、それこそが住宅ローンなのです。

つまり、国側が「手厚いメリットをあげるから、個人の力で家を建てて経済を回してね」と用意してくれた、世界的に見ても類を見ないほど至れり尽くせりな資金調達の仕組みと言えます。

であれば、私たちはこの国が本気で作った強力な優遇制度を恐れるのではなく、超低金利という特性を「こちらが賢く使い倒すための便利な道具」としてありがたく逆手にとってやろう、というのがわが家のスタンスです。

投資のプロですら羨む、あり得ないほどの低金利

通常、銀行からお金を借りて何かビジネスをしたり、投資用のアパートを買ったりする場合、金利は2%〜4%ほどかかります。しかし、自分たちが実際に住む家を買うための「住宅ローン」であれば、変動金利なら1%前後という、信じられないほどの低コストでお金を貸してもらえます。

これほど有利な条件でまとまったお金を長期間用意してもらえるチャンスは、私たちの人生において他にありません。この強力な仕組みを使わずに、せっかく貯めた手元の現金をすべて家という「一度払ったら動かせない資産」に埋めてしまうのは、家計のやりくりという視点で見ると、実はとても大きな機会損失なのです。

Tips:「良い借金」と「悪い借金」の違いって?

  • 悪い借金(消費・浪費のための借金) 生活費が足りないのを補填するための借金、クレジットカードのリボ払い、車のローンなど。これらは一瞬の満足や穴埋めのために、将来の自分の大切なお金を削って利息を払い続けるだけの「おうちのバケツに穴をあける借金」です。
  • 良い借金(未来の資産を作るための借金) 将来、それ以上のリターンを生み出すための「先行投資」としての借金です。たとえば、価値が下がりにくい家を安く買い、太陽光パネルで電気代を削り、浮いた現金を世界株の投資に回す。こうして「利息として支払うコスト」よりも「将来生み出されるゆとりの方が大きい」状態を作れる借金は、家計を強くするための頼もしい道具になります。

世の中には、背負うことで自分を苦しめる借金もあれば、逆に豊かにしてくれる借金もあります。その違いはシンプルです。

住宅ローンは、まさにこの「良い借金」の代表格。毛嫌いして急いで返す必要はないのです。

2. 物件価格以上に借りる「フルローン+α」戦略

私が実際に実践したのは、物件の購入代金だけでなく、リフォーム費用、それから太陽光発電(ソーラー)の設置費用など、本来なら「手元の現金から手出しで払いそうになる諸経費」まで、すべて丸ごと住宅ローンに組み込んで借りるという方法です 

あえて1,000万円を多く借りたシンプルな理由

私は物件そのものの代金より、あえて約1,000万円多く借入を行いました。理由は非常にシンプルです。

リフォームやソーラーといった必要な支出を「1%前後」という格安のローン金利で賢くカバーし、「もともと手元にあった自分の現金」を1円も減らさずにそのまま残しておくためです。

もし現金でリフォーム代やソーラー代を支払ってしまったら、自分たちの手元から1,000万円という大金が一瞬で消えてしまいます。

しかし、支払いをすべてローンに任せて手元に現金を温存できれば、その残った現金を、歴史的に見て「年利5〜10%」の成長が期待できる株式市場(NASDAQ100やS&P500など)でじっくり運用に回すことができます。

手元に残った現金が「働いてくれる兵隊」となって、24時間いつでも複利の力で自動的にお金を増やし続けてくれるのです。

住宅ローン控除という「利息負担を限りなくゼロにする期間」

住宅ローンには、毎月の金利の負担をさらにガクンと軽くしてくれる強力な味方がついています。それが「住宅ローン控除」の制度です。

住宅ローン控除は、年末時点でのローンの残り残高の「0.7%(※金利が0.7%未満の場合はその金利の%が上限)」が、自分が納めた所得税や住民税から手元に戻ってくるという仕組みになっています(中古住宅の場合は原則10年間※条件により変動)。

つまり、もしあなたのローンの金利が「0.4%」だった場合、国から戻ってくる控除(0.4%)と相殺されて、「実質金利ほぼ0%」という信じられないような超低コストで、数千万円という大金を借りていられる状態になります。

焦って繰り上げ返済をしてローンの残高を減らしてしまうということは、この「実質金利タダ同然で手元に現金を温存できる特別な期間」を、自ら短くしてしまうのと同じでもったいないのです。せめてこの手厚い控除が受けられる期間中(10〜13年間)は、繰り上げ返済をグッと我慢して、手元の現金をしっかり守るのが賢い選択です。

3. 【数字で比較】繰り上げ返済 vs インデックス投資

「そうは言っても、銀行に利息を払い続けるのはもったいない気がする」というモヤモヤした気持ちを、具体的な数字を使ってスッキリ整理してみましょう。

⏳ 30年後の未来はこれだけ変わる

たとえば、手元に500万円の自由に使えるお金があるとします。ローンの金利は1.0%と仮定しましょう。

  • パターンA:500万円をすべて「繰り上げ返済」に使った場合 将来払うはずだった利息、約165万円を浮かせることができます。
  • パターンB:500万円をすべて「インデックス投資(年利5%運用)」に回した場合 手元の500万円は30年後、なんと約2,160万円という巨額の資産に膨らみます。

この2つの差額を比べると、1,500万円近くも投資に回した方が得をするという結果になります。目の前の「利息165万円」を惜しんで、将来手に入るはずの「1,500万円の果実」を捨ててしまう。これが、数字で見たときの繰り上げ返済の本当の姿です。特に、成長力の高い投資信託を選んでいれば、この差はさらに大きく広がる可能性を配慮しています。

4. 繰り上げ返済は「手厚い家族のお守り」を縮める行為

住宅ローンを借りると、目に見えないとても大きなお守りが自動的についてきます。それが「団体信用生命保険(団信)」です。

団信は「数千万円規模の、特別な生命保険」

万が一、ローンの契約者に何かがあったとき、この団信のおかげで住宅ローンの残高は一瞬でゼロになります。残された家族には、住居費の心配が一切いらないリフォーム済みの家がそのまま残るのです。

もしここで、焦って繰り上げ返済をしてローンの期間を短くしてしまうと、この「手厚い保険の守り」を自分からわざわざ縮めてしまうことになります。

「早く返して気持ちをスッキリさせたい」という感情はとてもよく分かります。しかし、それは同時に「実質タダでついてくる強力な保険」の価値を自ら減らし、万が一のときのリスクを自分で背負い込んでしまう行為でもあるのです。

5. 変動金利の上昇リスクをどう考えるか?

「でも、もしこれから金利がどんどん上がっていったらどうするの?」という不安は当然ありますよね。最近のニュースでも金利の話題が増えています。それでも、私は迷わず「変動金利」を選んでいます。

固定金利は「高めの安心料」

固定金利と変動金利の差は、銀行が「将来もし金利が上がっても、うちが代わりにリスクをかぶりますよ」と言ってくれるための「保険料」のようなものです。私は、毎月その高い保険料を銀行に払い続けるくらいなら、変動金利を選んで浮いた差額を自分でコツコツ運用し、もしもの時に備えておく方がはるかにお得だと考えています。

返済に切り替える「撤退の基準」を決めておく

私は、以下のような自分なりのマイルールを設定して、冷静に行動できるようにしています。

  1. ローンの金利が「2.5%」を超えない限りは、投資での運用をそのまま続ける。
  2. もし2.5%を超えてきたら、その時はじめて投資信託を売却して、一括返済や期間を短縮する返済を行う。

世界の株式投資の期待リターンは、税金を引いた後でも実質4%程度は見込めると言われています。そのため、ローンの金利が2.5%程度であれば、わざわざ返済するよりも「借りたまま運用に回した方が、トータルでプラスになる」状態が続きます。

また、世の中の金利が上がるということは、物価が上がるインフレの局面です。その時は自分が持っている株式や不動産の価値も一緒に上がっている可能性が高いため、「いざとなったら投資を解約していつでも全額返せる」という最強のカードを手元に握ったまま、安心して毎日を過ごすことができます。現金を一度銀行に返してしまうと、この「いつでも使える自由なお金」は二度と手元に戻ってきません。

6. 銀行の勧める「借り換え」に潜む落とし穴

「今より金利が下がりますよ」という銀行の魅力的な案内にも、少し注意が必要です。そこには「事務手数料」という、目に見えにくい大きなコストが隠れているからです。

新しくローンを組み直す際、借入額の2〜3%といった手数料がかかることが多く、たとえば3,000万円の借り換えなら、一瞬で60万〜90万円もの諸費用が吹き飛んでしまいます。このコストを毎月のわずかな金利差で回収するには、気の遠くなるような長い年月が必要です。

そんな細かい手続きやタイミングに神経をすり減らすくらいなら、スマホのプランを格安SIMに見直したり、太陽光パネルを活用して日々の電気代を削減したりして、確実に浮いた毎月1万円を積立投資に回す方が、家計が豊かになるスピードは圧倒的に速いです。

「守りの仕組み」でお金を増やす

私がここで「積極的にお金を借りよう」とお話ししているのは、あくまで住宅ローンという「自分の住まい」というリアルな生活の土台があり、毎月の返済スケジュールがキチッと決まっている安全な仕組みだからです。

FXのような、一瞬で元本がなくなってしまうようなリスクの高いギャンブル的な手法は絶対におすすめしません。

「安心できる住宅ローンという特別な道具を使って手元に現金を残し、それを世界の一流企業に投資してコツコツ増やす」。この守りの仕組みこそが、私たち子育て世代が確実にお金を残していくための、とても手堅い王道のステップなのです。

どうしても借金がある状態が気になる方への落とし所

ロジックは理解できたけれど、やっぱりローンの数字が残っているのを見るだけで、どうしても心がソワソワしてしまう……という方もいらっしゃると思います。家族みんなが笑顔で心地よく暮らすことが一番大切ですから、その気持ちを無視してはいけません。

そんな方は、「住宅ローン控除の期間(10〜13年)が終わってから、繰り上げ返済を考える」というルートを選んでみてください。

税金がお得に戻ってくる期間中だけは、国からのボーナスをフルに受け取るために投資に回して現金をしっかり貯めておく。そして、控除期間が終わったタイミングで、大きく育った投資信託の一部を解約して、ローンをドンと返済する。これなら、おうちの経済的なおトクさと、心の安心感を上手に両立させることができます。

7.住宅ローンは「返さない」のが新時代の正解

今の時代、住宅ローンはただの「マイナスの借金」ではなく、大切な家族の未来を豊かにするための「強力な燃料」に変えることができます。

「借金を早く返して安心したい」という目の前の短期的な感情に流されず、「低金利で負債を抱えながら、そのぶん手元に残した資産を複利の力で最大化していく」という長期的な視点を持つこと。これこそが、これからの時代を生き抜くための賢い選択です。

20年後、ローンの残高が順調に減り、逆に手元の証券口座の数字が複利の力で驚くほど大きく増えたとき、あのとき一歩を踏み出して本当に良かったと、きっと過去の自分に感謝するはずです。

この記事を書いた人

地方都市で働くSEです。
妻と2人の子供、4種のインコ(オカメ、コザクラ、ボタン、セキセイ)と暮らしています。
2025年、築16年超の中古住宅をリフォームし、家族での新生活をスタートさせました。この家は「賃貸併用住宅」として運用しつつ、屋根には太陽光パネルを設置。住まいそのものを資産に変え固定費の削減を実践中です。
「今日がいちばんわかいから」をモットーに、論理的に考え、安全運転で暮らしを整える過程を記録しています。

【このブログで発信していること】
住まいと家計: 賃貸併用住宅・ソーラー導入効果・投資など、「数字の多寡」よりも「仕組み作り」を重視した資産形成術。
食と健康管理:「減塩生活」という制約を楽しみながら、焼肉きんぐや丸亀製麺、スイーツの楽しみ方。
育児と鳥: 2児の育児について、鳥との快適な同居生活
趣味と日常:ゲーム(原神/DQX他)、雑記、旅行など
40代パパのリアルな試行錯誤が、同じような悩みを持つ誰かの「次の一歩」のヒントになれば幸いです。

大浦 みりおんをフォローする
家計とお金の整え方
大浦 みりおんをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました