2026年新FITでも確実に元を取る!太陽光発電「載せる前」の判断基準

住まいと暮らし
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「最近、電気代の請求書を見るたびにため息が出てしまう……」

「これからの物価高に備えて太陽光発電を考えているけれど、今の売電価格で本当に元が取れるのかな?」

「業者さんに相談したら、蓄電池もセットで300万円と言われて、さすがに高すぎて足が止まってしまった」

いま、おうちの固定費を賢く抑えたいと考えている方の間では、このような悩みを抱えている方がとても多いのではないでしょうか。

世間では「電気代が高騰しているからソーラーを載せるべきだ」という声がある一方で、「今の時代は売電価格が下がったから、もう太陽光なんて載せても損をするだけだ」という極端な意見も見かけます。情報が溢れかえっていて、何を信じればいいのか分からなくなってしまいます。

まず結論からお伝えすると、みなさんが感じている「いま一歩踏み出せない不安」や「業者さんの提案に対するモヤモヤ」は、完全に正しい直感です。

なぜなら、2026年10月から始まった新しい買取制度(FIT)によって、これまでの「ただ屋根にたくさん載せて、余った電気をのんびり売っていれば勝手にお金が貯まる」という昔ながらの単純な引き算の戦略は、通用しなくなってしまったからです。これからの時代は、仕組みをしっかり理解して戦略を立ててから臨まないと、本当に「元が取れない」という事態になりかねません。

私は現在40代の会社員で、妻と2歳・1歳の子どもたち、4種のインコたちと一緒に暮らしています。子どもたちのこれからの学費や自分たちの老後までの家計をしっかり守るため、住宅ローンや投資、そして光熱費の見直しを、ひとつの「おうちの固定費引き算プロジェクト」として何度も計算を重ねてきました。

その中で、2025年に築16年超の中古住宅を購入し、大容量の太陽光パネルを設置しました。

今回は、2026年の厳しい新制度の荒波の中でも、「わが家がどのようにして絶対に負けないソーラー導入の判断基準を導き出したのか」、その具体的な仕組みと賢い回収戦略を、専門用語を使わずにすべて分かりやすく公開します。

これからおうちを建てる方、リフォームで太陽光を検討している方にとって、損をしないためのリアルな教科書になれば幸いです。

1. 2026年新FIT制度、最初3年が「回収スピード」の鍵

2026年10月、日本の太陽光発電を取り巻く環境は大きな節目を迎えました。新しくスタートした国の買取方式(FIT)は、これまでの制度とは中身がガラリと変わっています。

この新しい制度の最大の特徴をひとことで言うと、「最初の4年間の買取価格が高く設定されており、5年目から10年目にかけて一気に3分の1まで下落する」という、段階的な2階建ての価格設定になっている点です。

住宅用FIT価格(10kW未満:2026年10月~)

  • 1Kwhあたり24円 (最初4年間)
  • 1Kwhあたり8.3円 (4年目~10年目)

以降は卒FITと呼ばれ、東電以外の買取(現状で7~9円程度)が目安です。

このお話を聞くと、「えっ、5年目から売電価格が3分の1になっちゃうの?じゃあやっぱり損じゃないか」と思ってしまいますよね。しかし、ここで大切なのは、この制度変更を「ただの値下げ」と受け止めて諦めるのではなく、「国がそういうルールに変えたのなら、こちらはそのルールにぴったり合わせた二段構えの作戦でいこう」と頭を切り替えることです。

具体的には、これからの太陽光運用には、以下のような明確な期間ごとの戦略が必要になります。

フェーズ1:1〜4年目の「全力回収期」

設置してから最初の4年間は、まだ国が高い価格で電気を買い取ってくれるボーナス期間です。

この期間の目的は非常にシンプルで、「余った電気をできるだけ多く電力会社に売って、現金として回収すること」です。

最初にパネルを載せるためにかかった初期費用(本体代や工事費)を、この買取価格が高い3年間のうちに、できる限りハイスピードで引き出して手元に戻してしまいます。投資の世界で言えば、「まずは何よりも先に元本を回収して、リスクを安全圏まで下げる」という守りの立ち回りです。ここでどれだけスタートダッシュを決められるかで、全体の勝負の半分が決まります。

フェーズ2:5年目以降の「自家消費シフト期」

そして5年目を迎え、売電単価がこれまでの3分の1(毎月3,000円台ほど)にまでカクンと落ち込んでからが、この作戦の本番です。

売電価格が下がると、電気を電力会社に売して得られるお金(1kWhあたり24円)よりも、電力会社から電気を買うときのお金(1kWhあたり30円〜40円)のほうが圧倒的に高くなります。

ここで重要なのは、「外に売るよりも高い買電をいかに減らして、電力会社から高い電気を買わずに済ませるか」という、「自家消費率」上昇へのシフトです。

日中におひさまが作ってくれた電気を、キッチンのIH、洗濯乾燥機、食洗機、そしてエアコンへ余すことなく回していく。高い電気を買う量を減らすという行為は、実質的に「そのぶんの現金を100%ノーリスクでお財布に残している」のと同じ意味を持ちます。この5年目からの丁寧なスイッチの切り替えこそが、トータルの損益分岐点をギュッと早めるための鍵となるのです。

2. 蓄電池の「経済合理性」、なぜ「今は」導入しないのか

太陽光発電の見積もりを依頼すると、ハウスメーカーや訪問販売の営業マンは、ほぼ100%の確率で「ソーラーパネルと家庭用蓄電池のセット」を熱心に提案してきます。

「夜間の高い電気代も、蓄電池があれば昼間の電気を貯めておけるのでタダになりますよ」

「これから5年目に売電価格が下がっても、蓄電池があれば安心です」

一見すると、非常に耳ざわりが良くて魅力的な提案に聞こえます。しかし、ここで一度深呼吸をして、冷静にお財布と相談してみる必要があります。なぜ業者がここまで蓄電池を推してくるのかというと、蓄電池は製品自体の単価がものすごく高く、導入費用全体の6割以上を占めるような、業者側にとって「一番利益率が高くて儲かる素晴らしい商品」だからです。

私たちは営業マンの「安心ですよ」という優しい言葉に流されることなく、自分たちの家計の数字を使って、本当にいま蓄電池を入れるべきかどうかの「経済合理性」を厳しく試算しなければなりません。

リアルなシミュレーション結果

4人家族で、毎日子どもたちの洗濯物や食洗機を回し、インコたちのためにエアコンを常時稼働させているわが家のケースで、現在の電気代の単価と予測される発電量から、実際に元が取れるまでの「回収期間」を細かく算出してみました。その結果がこちらです。

導入のパターン初期費用の目安回収期間
パネルのみ(6.8kW)約120万〜150万円約 8.6 年
パネル(6.8kW) +
蓄電池(全負荷型)
約300万〜350万円約 13.0 年

ここで誤解してほしくないのは、「蓄電池を入れると絶対に損をして赤字になる」と言いたいわけではない、ということです。

夜の電気代が浮くのは確かですし、災害時の備えとしての価値も本物です。しかし問題なのは、蓄電池をセットにすることで、初期費用が跳ね上がり、投資したお金を回収しきるまでの期間が「約8.6年」から「約13年」へと、一気に4年近くも後ろに延びてしまうということです。

家庭用のパワーコンディショナや蓄電池の寿命は、一般的に10年から15年ほどと言われています。つまり、13年かけてようやく元を取ったと思った瞬間に、機械の寿命が来てまた数十万円、数百万円の交換費用がかかってしまう可能性があるのです。これでは、何のために高いお金を払って屋根に設備を載せたのか分かりません。

この試算は、将来の電気代が今と変わらないという前提で、あえて少し厳しめに設定しています。もし今後、電力会社からの買電単価がさらに高騰していけば、回収期間はもっと短くなるでしょう。

しかし、確実性と安全性を最優先にするわが家の判断基準では、「まずは初期費用が安く、10年を大きく切るハイスピードで元が取れるパネルのみを設置する。そして、浮いた分の予算(蓄電池に払うはずだった150万円以上の現金)は、手元に残して手堅いインデックス投資などに回して複利で増やした方が、おうち全体の資産形成としてははるかに効率が良い」という結論に達しました。

ですから、わが家は「蓄電池は素晴らしい道具だけれど、価格がもっとこなれて安くなるまでは、“今は”あえて導入しない」という選択をしたのです。

Tips:知っておきたい!ソーラーパネルと蓄電池の「決定的な違い」

なぜ私たちが蓄電池の導入を「時期尚早」と判断したのか、そこには製品としての『成熟度』の大きな違いがあります。

  • ソーラーパネル:すでに完成された「こなれた商品」 太陽光パネルは、世に出てからすでに何十年も経過しており、技術的にも大量生産の仕組みとしてもすっかり成熟しています。これ以上待っても、価格が劇的に下がったり性能が何倍にもなったりする可能性は低く、「今が一番の買い時」と言えます。
  • 蓄電池:まさに今が進化の真っ只中な「発展途上の商品」 一方で、蓄電池はまだまだ市場に出て日が浅く、発展途上の製品です。現在、世界中の自動車メーカーがものすごい勢いで電気自動車(EV)の開発競争を繰り広げています。車の進化に合わせて、中身であるバッテリー(蓄電池)の技術も、今この瞬間にもハイスピードで進化し続けています。

スマホやパソコンの歴史を思い出してみてください。出始めの時期は高額だった製品も、世界中で普及が進めば、数年後には「性能がぐんと上がって、価格は今の半分程度まで下がる」というのはよくあることです。家庭用の蓄電池も、まさにこれからそのルートを辿ると考えています。

だからこそ、わざわざ価格が高くて技術が過渡期にある「今」、無理をしてまで大金を投じる必要はありません。技術が十分にこなれて、価格が下がりきった未来に「必要なら後から追加」するほうが、お財布にとっても間違いなく賢い選択になります。

3. 過積載1.2倍を選ぶ理由、おひさまが弱い時間を狙い撃つ

ここからは、もう少し具体的でおうちの電気の仕組みに踏み込んだ、けれど絶対に知っておいて損はない「パネルの載せ方」の工夫についてお話しします。

太陽光発電を導入するとき、おうちの壁やクローゼットの中に「パワーコンディショナ(通称:パワコン)」という、パネルで作った電気を家庭内で使える電気に変換する四角い機械を設置します。この機械には、一般的に家庭用だと「最大5.5kWまでしか電気を処理できません」という上限が決まっています。

ため、多くの人は「パワコンの上限が5.5kWなら、屋根に載せるパネルも同じ5.5kWに揃えればいいよね」と考えがちです。しかし、実はここに大きな落とし穴があります。

私が実践したのは、あえて5.5kWのパワコンに対して、屋根の上にそれ以上の容量(約6.6kW〜6.8kW)のパネルを載せる「過積載(かせきさい)」という手法です。

「過積載」が本当にもたらすメリット

「えっ?処理できる機械の上限が5.5kWなのに、それ以上の電気を作ったら、溢れた分の電気は捨てちゃうことになって、もったいないんじゃないの?」

そう思うのが普通の感覚です。実際に、おひさまの条件が良い春や夏などは、朝の10時には早くも上限の5.5kWに達してしまい、日中の10時〜14時くらいの時間帯は、上限を超えて電気が捨てられる「ピークカット」が毎日のようにガッツリ発生します。

「やっぱりもったいないじゃないか!」と感じるかもしれませんが、ここからが数字の面白いところです。

確かに真昼の数時間は電気が溢れてしまいますが、パネルを1.2倍多く載せているおかげで、太陽の位置が低い「早朝」や「夕方」の発電量がぐんと引き延ばされます。

大切なのは、この「発電する時間が前後に伸びる(=買電を減らせる時間が長くなる)」という点です。

このように、パネルを1.2倍多めに載せておくことで、太陽の位置が低くて光が弱い「早朝」や「夕方」、あるいは「どんよりとした曇りの日」であっても、全体の発電量が底上げされます。

この底上げがあるおかげで、家族が起きてきて朝食の準備を始める忙しい時間帯や、夕方に帰宅して家電を動かし始める時間帯でも、「屋根の上の発電量」があるおかげで「おうちの中の消費電力」を抑えることが出来るようになります。

結果として、「朝早くから夕方付近まで、電力会社から1円も電気を買わない時間帯(買電ゼロ)」を、1日の中で驚くほど長く維持できるようになるのです。

売電価格が下がっていくこれからの時代において、トータルの収支を劇的に良くするための正解は、「どれだけ多くの電気を売ったか」ではなく、「どれだけ高い電気を買わずに済ませられたか」です。そういった意味で、初期費用の割に効果が非常に高い「1.2倍の過積載」は、わが家の家計を力強く守るための大正解の選択でした。

4. 業者選びと「相見積もり」の極意、条件を揃えて本質を見抜く

太陽光発電の導入で失敗しないための絶対条件は、何と言っても「初期費用をできるだけ安く抑えること」です。最初に支払うお金が少なければ少ないほど、元を取るまでの期間は確実に短くなります。

かと言って、ネットで見つけた怪しい格安業者に飛びついて、手抜きの雨漏り工事をされてしまっては元も子もありません。「信頼できる安心な地元の工事店を、どうやって見つけるか」「傷みやすい中古住宅の屋根に載せるからこそ、どうやって丁寧な施工を見極めるか」が重要です。

私は最初、信頼できる複数社を仲介してくれる「ソーラーパートナーズ」という無料の相見積もりサービスを経由して、3つの会社から見積もりを取りました。ここで一番大切に臨んだのは、「届いた見積もりを、ただ適当にパッと見比べて金額だけで判断しない」ということです。

同一条件での「ガチンコ比較」の手順

太陽光の見積もりというのは、放っておくと各社が全くバラバラの提案をしてきます。A社は「安心の国産メーカーで4kWのプランです」、B社は「安さが魅力の海外メーカーで大容量の6kWです」といった具合です。

これでは、まるでリンゴとミカンを比べているようなもので、相見積もりをとるときに条件をそろえるというのは太陽光に限らずどんな買い物でも基本中の基本で、条件をそろえてあげないと単純な金額の大小だけでは本当の良し悪しの判断がつかなくなってしまいます。

どの会社の「工事費」や「諸経費」が本当に良心的なのか、その中身の差がまったく見えなくなってしまいます。

そこで私は、以下のステップを使って、業者さんたちの提案を完全に横並びで比較する工夫を行いました。

  1. まずは本命のメーカーを1つに絞り込む
  2. 各社の最初の提案や、ネットでの評判、保証内容を見比べながら、まずは「価格と性能のバランスが良いカナディアンソーラーで行こう」と、私たちの中での基準となる本命のパネルメーカーを1つに決めます。
  3. すべての会社に「同じ条件」での再見積もりを依頼する。「御社のお話、とても参考になりました。ぜひ前向きに検討したいので、条件を揃えて比較するために、今回は『カナディアンソーラーのパネルを〇枚、全体の容量は〇.〇kW』という全く同じ構成で、もう一度お見積もりを出し直していただくことは可能でしょうか?」と再見積もりを実施。
  4. 横並びになった「工事費」と「諸経費」の差をチェックする。メーカーと枚数を完全に揃えたことで、届いた再見積もりは、純粋な「その会社の技術料、諸経費、利益」だけが透けて見える、綺麗なガチンコ比較の表になります。

条件をキレイに揃えて初めて、「なぜ、こちらのC社さんは、同じメーカーの同じ製品なのに、A社さんに比べて『諸経費』という名目のお金が5万円も高いのだろう?」という、本質的な疑問や気づきが生まれます。

それをそのまま「C社さん、提案は素晴らしいのですが、ここが少し気になっていて……」と質問としてぶつけることで、納得のいく説明を引き出したり、気持ちのよい値引きの相談に乗ってもらったりすることができました。

屋根の形状に合わせたメーカー選定の最適解

先ほどお話しした「過積載(パネルを多く載せる)」の恩恵をたっぷり受けるためには、おうちの屋根の形に合わせて効率よくパネルを配置する必要があります。

屋根の形状によって、相性の良いメーカーは大きく変わりますので、ご自身のおうちの屋根がどれに該当するかチェックしてみてください。

  • 【最強】片流れ(かたながれ)屋根: 一方向だけに大きな傾斜がついている、まるで滑り台のような形の屋根です。もしこの傾斜が「南向き」を向いていた場合、太陽光発電にとっては文字通り最強の戦闘力を持つ屋根になります。 屋根の全面が一つの大きな長方形になっているため、遮るものがなく、割安でパワフルな海外製メーカーの大型パネルを限界まで敷き詰めることができます。設置容量を圧倒的に稼げるため、初期費用の回収スピードもトップクラスに速いのが特徴です。
  • 切妻(きりづま)屋根:本をパカッと開いて伏せたような、シンプルな2方向の傾斜を持つ屋根です。長方形の広い面積をドカンと確保しやすいため、1枚あたりの面積が大きくて割安な「カナディアンソーラー」などの海外製メーカーと非常に相性が良く、低コストで大容量を載せるのに最適です。
  • 寄棟(よせむね)屋根 / 方形(ほうぎょう)屋根: 寄棟はピラミッドのように四方から斜面が集まっている屋根、方形は正方形の家によく見られるキレイな三角形が4つ集まったテントのような形の屋根です。街中で非常によく見かけるおしゃれな形ですが、実は太陽光の効率という点では、少し工夫が必要な屋根でもあります。 屋根の一面一面が「台形」や「三角形」に分割されているため、通常の四角くて大きなパネルを載せようとすると、端っこに隙間だらけのデッドスペースができてしまいます。また、一面あたりの面積が狭いため、載せられる枚数自体も少なくなってしまいがちです。 もしこのタイプの屋根で容量をしっかり稼ぎたい場合は、形やサイズのバリエーションが豊富な「長州産業」などの国内メーカーを選び、小さなパネルをパズルのようにキレイに隙間なく敷き詰めるのが定石です。

中古住宅ならではの「見積もりの隠れた費用」を精査せよ

新築とは違い、すでに数年〜十数年が経過している中古住宅に太陽光を載せる場合は、後から追加費用が発生しないよう、以下の項目が最初から「コミコミの総額」になっているか、特に目を光らせておく必要があります。

  • 足場代の有無: 屋根の上での作業には絶対に安全な足場が必要ですが、これが「別料金」になっているケースがあります。最初から総額に含まれているか必ず確認しましょう。
  • FIT申請の書類作成代: 国に売電の申請をするための手続き費用です。良心的な会社は工事費に含めてくれますが、別名目で数万円を請求してくる会社もあります。
  • パワーグリッド(電力会社)への申請費用: 電力会社の送電線とおうちのシステムを安全に繋ぐための接続実費です。
  • 長期の製品保証・出力保証の範囲: パネルは25年、パワコンは15年など、メーカーや選ぶプランによって保証の長さは様々です。最近は「20年以上の出力保証」が無料でついているメーカーも多いので、その保証の手厚さも含めて、見積もりの「本当の価値」を評価することが大切です。

5. 蓄電池の代わりに「ポータブル電源」を活用する初期戦略

「蓄電池は今は入れない方がいい、という理由はよく分かった」

「夜の高い電気代を削るための対策は、5年目まで何もせずに待つべきなの?」

据え置きの蓄電池を見送ったうえで、賢くおうちの防衛策を探している方に強くおすすめしたいのが、「最初から大容量のポータブル電源(ポタ電)を導入してフル活用する」という初期戦略です。

壁に工事をして固定する本格的な家庭用蓄電池は300万円以上の大金がかかりますが、ネットなどで手軽に購入できる大容量のポータブル電源(1kW〜2kWクラスのモデル)であれば、かかる費用はわずか10万円前後の予算で済みます。

「初期投資がここまで小さい」からこそ、ポタ電は5年目まで待つ必要なんてまったくなく、太陽光パネルを載せたその日から同時にスタートさせるのが一番効率が良いのです。

確かに、日中にポタ電へ電気をチャージするぶん、電力会社への売電量は少しだけ減ることになります。しかし、それ以上に「夜間の高い電気(1kWhあたり30円〜40円など)を買わずに済む効果」が最初から毎日積み重なっていくため、トータルの家計節約効果は1日目からガツンと現れます。

このポタ電の活躍の場は、なにも夜間だけではありません。「発電がほとんど期待できない、雨や雪の日の日中」こそ、最大の真価を発揮します。

おうちの電気のやり取りを、もう一度おさらいしてみましょう。

  • 晴れた日(日中): おうちの家電を動かしてもなお、電気がたっぷり余ります。この「売電しても価格が安い余剰電力」を使って、ポータブル電源を室内のコンセントから100%まで満タンにチャージしておきます。
  • 晴れた日の夜間: 発電量の下がる夕方以降や早朝が、ポタ電の出番です。消費電力の大きな炊飯器や液晶テレビなどの電力をポタ電に繋ぎ替えて、高い夜間電力を賢くカットします。
  • 【ここが重要!】雨や雪の日(日中): 空がどんよりしてパネルが働かない雨の日は、普通なら昼間であっても電力会社から高い電気を買い続けるしかありません。しかし、「前日の晴れ間にチャージしておいたポタ電の電気」があれば、雨が降る昼間であっても、電力会社からの売電を減らし自家消費率を上げることができます。

このように、「夜間」と「悪天候時」という、おうちの電気の二大弱点とも言える時間帯をピンポイントで狙い撃ちして守れるのが、ポタ電スモールスタート戦略の素晴らしいところです。

5. 実は「土地探し」の時点で勝負はついていた

ここまで、パネルの載せ方や業者の選び方といった「家を建ててからの工夫」についてお話ししてきましたが、ここで少し時計の針を戻して、もっと根本的な、わが家の「おうち探しの裏舞台」のお話をさせてください。

実は、太陽光発電で確実に元を取り、家計の大きな資産にしていくための勝負というのは、パネルを注文する瞬間ではなく、もっと前、「その家を建てる土地(または中古物件)を探して選ぶ段階」で、すでに8割がた決まっています。

どんなに最新の、世界最高クラスの発電効率を誇る高性能なパネルを何百万円ぶん屋根に敷き詰めたとしても、おうちのすぐ南側に高いビルやマンションが建っていたり、隣の大きな木が遮って大切な屋根に「影」を落としてしまったりすれば、その瞬間に発電量はガクンと落ち込み、すべてのシミュレーションは絵に描いた餅になってしまいます。

そのため、私は物件を探す際、間取りや駅からの距離と同じくらい、「南側の日照率を死守できる立地であるかどうか」をチェックしていました。

具体的に狙い目を定めたのは、以下のような条件を満たす場所です。

  • 南側が幅の広い「道路」に面している: 将来、目の前にピタッと隣接して家が建つリスクが物理的にありません。
  • 南側が行政の「インフラ用地」や「公園」になっている: 個人が勝手に高い建物を建てることができないため、10年後も20年後も、おひさまの光が遮られる心配が極めて低くなります。

このように、周囲の環境変化のリスクを最初の段階で丁寧に取り除いておいたからこそ、わが家は2026年の新制度の下でも、おひさまの恵みを120%フルに受け取り続ける確信を持つことができたのです。

おうちの固定費引き算は、最高の「投資」

資産形成を始めようとすると「下手にリスクを取って株を買わなきゃ」と考えがちですが、不確実な相場にお金を預ける前に、まずは自分のおうちの固定費という「100%確実に成果が出る場所」に、賢く設備投資をしてあげる。これこそが、何ものにも勝る最強の投資だと私は確信しています。

今回お話しした、2026年という新しい環境下でも太陽光発電で絶対に負けないための大切なポイントを、もう一度おさらいしてみましょう。

  • 相見積もりは「メーカー」と「容量」の条件を完全に揃える
  • 屋根の形に合わせて、効率よくパネルを積載可能なメーカーを選ぶ
  • 目先の本体価格だけでなく、足場代や申請費用まで含めた「総額」で比較する
  • 高い蓄電池は導入せず、初期費用を抑えてポタ電源からスモールスタートする
  • 将来の周辺環境まで見据えて、南側の日照を死守できる物件・土地を選ぶ

このステップをひとつずつ丁寧に進めていけば、太陽光発電はあなたの家計を一生にわたって力強く支え続け、浮いた固定費のぶんだけ将来の資産を大きく育てるためのエンジンになってくれます。

まずは焦らず、信頼できる一括見積もりサービスなどを上手に使って、「わが家の屋根なら、どれくらいの初期費用で、何年くらいで元が取れる目処が立つかな?」という、リアルなシミュレーションを眺めてみることから第一歩を始めてみませんか?

おひさまの光を賢くお財布のゆとりに変えて、家族みんなが笑顔で自由に生きられる、そんな素敵で強い家計の土台を一緒に作っていきましょう!

この記事を書いた人

地方都市で働くSEです。
妻と2人の子供、4種のインコ(オカメ、コザクラ、ボタン、セキセイ)と暮らしています。
2025年、築16年超の中古住宅をリフォームし、家族での新生活をスタートさせました。この家は「賃貸併用住宅」として運用しつつ、屋根には太陽光パネルを設置。住まいそのものを資産に変え固定費の削減を実践中です。
「今日がいちばんわかいから」をモットーに、論理的に考え、安全運転で暮らしを整える過程を記録しています。

【このブログで発信していること】
住まいと家計: 賃貸併用住宅・ソーラー導入効果・投資など、「数字の多寡」よりも「仕組み作り」を重視した資産形成術。
食と健康管理:「減塩生活」という制約を楽しみながら、焼肉きんぐや丸亀製麺、スイーツの楽しみ方。
育児と鳥: 2児の育児について、鳥との快適な同居生活
趣味と日常:ゲーム(原神/DQX他)、雑記、旅行など
40代パパのリアルな試行錯誤が、同じような悩みを持つ誰かの「次の一歩」のヒントになれば幸いです。

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